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  • [先端医学研究所公開セミナー] 免疫特権部位での感染防御機構

    <演者> 遺伝子制御学部門 田中 信之 先生
    <日時> 2017.2.23(木)15:00~16:00
    <場所> 武蔵小杉病院 C館1F 会議室
    <要旨> 中枢神経、感覚器、生殖器などは全身の免疫系から 隔絶されており、免疫特権(immune privilege)を 有する組織である。これらの組織には血液関門が存在 して免疫細胞の通過を阻止しており、これによって 広範な免疫反応による組織の損傷を抑えている。 中枢神経系では胎生期に卵黄嚢マクロファージが移動 して、脳組織でミクログリアとして常在し、脳内の感 染や損傷をパトロールしていることが知られているが その他の組織ではあまり解析は進んでいない。我々は この免疫特権部位での感染防御機構や疾患との関わり を解析しており、それらの結果を紹介する。

  • [先端医学研究所公開セミナー] 酒の代謝のための酵素ALDH2の真の役割は酸化ストレスの防御だった

    <演者> 細胞生物学部門 太田 成男 先生
    <日時> 2017.1.26(木)15:00~16:00
    <場所> 武蔵小杉病院 C館1F 会議室
    <要旨> ミトコンドリアタンパク質のアルデヒド脱水酵素2(ALDH2)の 遺伝子多型がアルツハイマー病の危険因子であることを同定しました。従来、ALDH2酵素活性欠損の人は、アセトアルデ ヒドを分解できないために、いわゆる下戸 (お酒に弱い人) であることが知られていましたが、その後の研究によってALDH2は、酸化ストレスへの防御機構を担っている事を解明しました。従来は、飲酒との関係でのみ議論されていたのを酸化ストレスへの防御機構として働いているという新しい 概念を提出することができました。この研究過程で、酸化ストレスがある程度存在すると、むしろ酸化ストレスに耐性になるメカニズムを解明しました。その後の発展にふれます。

  • [先端医学研究所公開セミナー] ゼブラフィッシュ成魚で確立した蛍光ライブイメージングにより明らかにした内腔圧による血管新生の制御

    <演者> 病態解析学部門 弓削 進弥 先生
    <日時> 2016.11.24(木)15:00~16:00
    <場所> 武蔵小杉病院 C館1F 会議室
    <要旨> 血管新生は、既存の血管から血管枝が出芽・伸長して新たな血管網を構築する過程であり、成体では、正常な組織では起こらず、創傷や癌などで虚血に陥った組織で誘導される。しかし、その過程をライブで解析することが難しかったため成体の血管新生の制御機構には不明な点が多い。私たちは、血管を可視化したゼブラフィッシュ成魚の皮膚血管網を、生きたまま長時間解析できる蛍光ライブイメージング法を開発し、創傷部位での血管新生過程とその制御機構の解明に取り組んだ。その結果、血管の内腔圧による血管新生の新たな制御機構の存在を明らかにした。

  • [先端医学研究所公開セミナー] 肥満・2型糖尿病合併NAFLDの病態における 肝臓での脂肪酸合成酵素の役割

    <演者>生体機能制御学部門 八木  孝 先生

    <日時> 2016. 10. 27. Thu. 15:00 ~ 16:00

    <場所> 武蔵小杉病院 C館 1F 会議室

    <要旨> 非アルコール性脂肪性肝炎(NAFLD)は肥満・2型糖尿病に 高率に合併し、インスリン抵抗性を基盤に起こるメタボリッ クシンドロームの肝臓における表現型と考えられている。 NAFLDにおける中性脂肪蓄積の原因の一つにグルコースから 脂肪酸の新規合成(de novo lipogenesis)の亢進があげられ る。我々は本経路の中心的酵素である脂肪酸合成酵素(FAS)を 肝臓特異的に欠損させたマウスを用いて、食餌性あるいは遺 伝性に誘導した肥満・2型糖尿病・NAFLDの病態における 肝臓のFASの機能を解析してきた。本セミナーではFAS欠損が 糖代謝、NAFLDの病態、肝発癌に与える影響についての新た な知見を報告する。

  • [先端医学研究所公開セミナー] ミトコンドリア病の解析方法の開発、原因遺 伝子の同定、メカニズムの解明、臨床試験、 医師主導型治験、保険薬承認へ:30年の歩み

    <演者> 細胞生物学部門  太田 成男 先生
    <日時> 2016.7.28(木)15:00~16:00
    <場所> 武蔵小杉病院 C館1F 会議室

    <要旨> ミトコンドリア異常症が体系化されたのは約30年前であり、 従来の疾患とは性質を異にする点が多く、ミトコンドリア 病の解析方法の開発が必要であった。1990年にミトコンドリ ア病の病型のひとつであるMELASの原因変異遺伝子を同定し た(自治医科大学時代)。本学に移ってからミトコンドリア tRNA-Leu(UUR)の第3コドンに対応する塩基にタウリンの修 飾が欠損している事がMELASの原因である事を2000年に解明 した。さらに、タウリン大量投与によりミトコンドリア機能 改善することを培養細胞で明らかにし、臨床試験が始められ、 医師主導型治験が2015年1月に終了した。得体のしれない 病に立ち向かって30年。世界初の改善薬の保険薬としての 承認が間近である。