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  • [先端医学研究所公開セミナー] ミトコンドリア病の解析方法の開発、原因遺 伝子の同定、メカニズムの解明、臨床試験、 医師主導型治験、保険薬承認へ:30年の歩み

    <演者> 細胞生物学部門  太田 成男 先生
    <日時> 2016.7.28(木)15:00~16:00
    <場所> 武蔵小杉病院 C館1F 会議室

    <要旨> ミトコンドリア異常症が体系化されたのは約30年前であり、 従来の疾患とは性質を異にする点が多く、ミトコンドリア 病の解析方法の開発が必要であった。1990年にミトコンドリ ア病の病型のひとつであるMELASの原因変異遺伝子を同定し た(自治医科大学時代)。本学に移ってからミトコンドリア tRNA-Leu(UUR)の第3コドンに対応する塩基にタウリンの修 飾が欠損している事がMELASの原因である事を2000年に解明 した。さらに、タウリン大量投与によりミトコンドリア機能 改善することを培養細胞で明らかにし、臨床試験が始められ、 医師主導型治験が2015年1月に終了した。得体のしれない 病に立ち向かって30年。世界初の改善薬の保険薬としての 承認が間近である。

  • [先端医学研究所公開セミナー] 肝臓の再生の過程における成長ホルモンの 役割~成長ホルモンによる免疫寛容の獲得~

    <演者> 生体機能制御学部門 石川 真由美 先生
    <日時> 2016.6.23(木) 15:00~16:00
    <場所> 武蔵小杉病院 C館1F 会議室
    <要旨> 主要組織適合遺伝子複合体(major histocompatibility complex: MHC) の一種であるHLA-Gは、ヒトでは胎児由来のトロフォブラストに発現し、母体由来の免疫担当細胞から胎児を守っている。我々はマウスの肝臓の部分切除後に起こる肝再生の一過程でNK細胞などの免疫担当細胞が残存肝に集まること、それらの免疫担当細胞からの攻撃を免れるために残存肝細胞 では成長ホルモン (GH) によりH2Bl (ヒトにおけるHLA-Gに相当) が増加することを見出した。従来、GHは小児期の成長促 進作用を持つと知られてきた。本セミナーでは新たに発見さ れたGHの免疫寛容の獲得における作用について報告する。

  • [先端医学研究所公開セミナー] 蛍光イメージングによる血管形成・維持機構の解明 ~血管が関わる疾患の病態解明を目指して~

    <演者> 病態解析学部門 福原 茂朋 先生
    <日時> 2016.5.26(木) 15:00~16:00
    <場所> 武蔵小杉病院 C館1F 会議室
    <要旨> 全身を張り巡らす血管は、生体恒常性維持に寄与する一方その機能異常は多岐に渡る疾患や老化と密接に関連している。そのため、血管の形成・維持・破綻の分子機構の解明は我が国の健康長寿社会の実現に極めて重要である。私たちはこれまで、モデル脊椎動物としてゼブラフィッシュを用い蛍光イメージング技術を駆使することで生体内の細胞動態や分子活性をライブで解析する技術を確立し、血管の形成・維持・破綻の分子機構の解析を進めてきた。本研究セミナーでは、私たちのこれまでの研究成果を中心に蛍光イメージング技術を駆使した血管研究を紹介する。

  • [先端医学研究所公開セミナー] アフリカツメガエルをモデルとした血管形成のイメージング解析

    <演者> 病態解析学部門 藤原正和
    <日時> 2016.3.31(木) 15:00~16:00
    <場所> 武蔵小杉病院 C館1F 会議室
    <要旨> 透明な体を持つアフリカツメガエルのオタマジャクシは発生や変態の過程で生じる様々な血管の形態変化を容易に観察できる優れた実験動物である。今回はFlk-1プロモーター・エンハンサーによって蛍光タンパク質の発現が制御されたトランスジェニックカエルTg (Xl Flk-1:TurboFP-C)を作製したのでそれについて報告をする。作製したF0個体はTurboFP-Cを尾や頭部の血管で限定的に発現した。今後は血管の形態変化を長時間解析するために、全ての血管においてTurboFP-Cを発現するF2個体を作製し、血管の形態形成メカニズムを細胞レベルで解析し、触覚、後肢、尾などの特徴的な形態を持つ血管の形態機構を明らかにしていきたい。

  • [先端医学研究所公開セミナー] 細胞はどのように力を感じているか? ―メカノバイオロジーとメカノセラピー―

    <演者> 形成再建再生医学分野 小川 令 大学院教授
    <日時> 2016.2.25(木) 15:00~16:00
    <場所>  武蔵小杉病院 C館1F 会議室
    <要旨> メカノバイオロジーは、張力やせん断応力、静水圧や浸透圧といった物理的刺激が、生体にどのような影響を与えるかを解析する研究領域である。臨床医学の領域においては、常に物理的刺激が加わっている筋や骨格を扱う整形外科、心拍動、血圧や血流を扱う血液循環器内科などでは比較的なじみのある研究分野であるが、その他の領域ではまだ一般的ではない。われわれは、皮膚や軟部組織の形成過程また創傷の治癒過程においても細胞は常に物理的刺激を感受しながら遺伝子発現を調節していることを解明してきた。この物理的刺激の生体への作用機序を理解することによって、疾患の原因解明、創傷治癒の促進、再生医療、またがん治療などに応用できる可能性を考え、種々のメカノセラピーを臨床で実践している。今後の医工・医薬連携の必要性について報告する。